こんにちわ
【危機タイムズ】です。
スポンサーリンク
今年も「ひとり勝ち」か…?
ドレイクの新作が全米No,1獲得
【News】ドレイクの新作『モア・ライフ』、Apple MusicとSpotifyの発売初日再生記録を更新 https://t.co/9MmydutnZu pic.twitter.com/7jwW2gl1KE
— Billboard JAPAN.com (@Billboard_JAPAN) 2017年3月21日
出典:Billboard_JAPANツイッターより
ラッパーのドレイクが、出す出す詐欺(?)を繰り返していた新作『More Life(モア・ライフ)』を、3月18日(土)にサプライズリリースした。
「アップルミュージック(Apple Music)」では、リリースから24時間で9千万回近い再生回数を記録し、1日に再生された回数としては、歴代の最高記録を更新。29日(水)に発表される全米ビルボード・アルバム・チャート(2017年4月8日付)では、No,1デビューを果たすことが、確実視されている。
本作『More Life』、アルバムなのに「アルバム」とは呼ばない。今流行りの「ミックステープ」でもない。この作品は…
「プレイリスト」と命名
出典:champagnepapiインスタグラムより
ドレイク曰く、本作を「プレイリスト」としたのは、「アルバムよりも気軽に聴けて、ミックステープよりも進化させたものにしたかった」からだそう。
非常に分かりやすい説明だが、「ミックステープでいいじゃん」という指摘も。ドレイクが、あえて「プレイリスト」に拘ったのは、本当にこの理由からだろうか?
音楽を「買わない」時代だから
という理由も、あるのではないだろうか…
More Life
アメリカでは、もはや「CD」なんてコレクターアイテム。レコードショップすら存在していない…
日本も、CDの売上は全盛期に比べて相当落ち込んでいるが、それでも2016年では宇多田ヒカルの『Fantôme』が、パッケージだけでミリオンを記録している。CDの売上だけで100万枚なんて、海外市場から見れば異例も異例…
今では、「ダウンロード」すらされない時代になりつつあるからだ。
CDを手元に置くどころか、「お金を出して買う」ことすらされない。どうやって音楽を聴くのか?スポティファイやアップルミュージックなどの音楽配信サービス、もしくはYouTubeなどの動画配信サイトで「視聴」する。
視聴して音楽を聴くということは…
「アルバム」としての価値がない
スキップし放題のストリーミングサービスでは、「アルバム」そのものの価値なんてない。それどころか、1曲フルで聴くことすらしていないリスナーも多い。
出典:champagnepapiインスタグラムより
ドレイクは、「俺のアルバムはねぇ、何とな~く聴いてくれればいいんだよ」そんな意味を込めて、「プレイリスト」と命名したのかもしれない(?)
実際、ドレイクがリリースした2016年のアルバム『Views(ヴューズ)』の売上の半数は、「視聴回数」によるもの。
全米チャートの集計は…
視聴回数を売上に計上している
スポンサーリンク
ビルボード・チャート(全米アルバム・チャート)は、2015年からアルバムの集計に「ストリーミング(視聴回数)」のポイントが加算されることになった。1500回再生されると、アルバム1枚分として売上に計上される。
2月に開催された【第59回グラミー賞】で、3冠を達成したチャンス・ザ・ラッパー(Chance the Rapper)の『Coloring Book(カラーリング・ブック)』は、ストリーミング限定でリリースし、史上初のチャートインを果たした。
つまり、CDの発売や配信(ダウンロード)をしなくても、チャートにはランクインする。
それどころか、視聴回数が悪いアーティストは、上位に初登場しても、翌週には圏外にすぐランクダウンしてしまう。一方、ドレイクやチャンス・ザ・ラッパーのように、ストリーミングが強いアーティストの作品は、ロングヒットを記録する。
ロックバンドやキャリアの長いアーティストの作品は、視聴回数が見込めないのでヒットしない。このチャートの編成には、異論を唱える往年のファンも多いが、「今、どういう形で音楽は聴かれているのか」というコンセプトで作るべきチャートに、視聴回数を取り入れないわけにはいかないだろう。
「プレイリスト」ならではの曲数
出典:champagnepapiインスタグラムより
「プレイリスト」としてリリースした本作『More Life』は、全22曲、80分超えの大ボリューム。
22曲目を聴いている時には、1曲目がどういう曲だったかなんて忘れている。それぞれにインパクトがあっても、さすがに全曲を覚えるには、根気良く何度も聴き込むしかない。
しかし、80分も音楽聴き続ける環境は、日常ではなかなか作れない。なぜ、こんなに詰め込んでしまったのか?アルバム1枚として、何度も聴いてもらう必要なんてないからだ。
なぜなら、本作は「プレイリスト」だから…
出典:champagnepapiインスタグラムより
「好きな時に、好きな曲だけプレイしてくれればいいよ」ドレイクは、そんな思いで本作をリリースしたのではなだろうか…
楽曲それぞれの完成度は高い
肝心な、「中身」について
出典:champagnepapiインスタグラムより
ライオネル・リッチーやジェニファー・ロペス、R・ケリーなどのヒット曲をサンプリングしたり、2・チェインズやパーティーネクストドアなどの人気ラッパーをゲストに迎えたりと、クレジットが豪華。
しかし、ヒップホップらしからぬ曲もいくつかあり、これまでの作品同等のクオリティを期待していたファンからは、「ガッカリだ」声も寄せられている。
一方、「ラッパーのアルバムはちょっと…」という方でも、違和感なく聴ける曲もあり、作品としてのまとまりはないが、1曲1曲のクオリティは高い作品といえる。
出典:champagnepapiインスタグラムより
これこそ、「プレイリスト」…
もう、「アルバム」なんて必要ない、「プレイリスト」で十分。ドレイクの『More Life』をキッカケに、そんな時代が来てしまうのか、それとも、アルバムの価値を見直すキッカケになるのだろうか…
スポンサーリンク